こんにちは。酒井です。
今日は私が今までで一番心に残っている出来事について。
私が2年目、店舗勤務だった頃の話です。
40年以上にわたってご来店いただいているご年配の男性のお客様でした。
1ヶ月に1回ほどのペースでメンテナンスにご来店になり、
お持ちのすべてのメガネを総チェックさせていただいていました。
本当に無口な方で、お声をお聞きした記憶がほとんどありません。
私がお受けした際にも、先輩に倣って丁寧にメンテナンスをして
最後に「これでよろしいかと存じます。また来月ご来店くださいませ。」とお伝えしていました。
世間話はおろか、良いも悪いもおっしゃらないその方に対し、
正直、「何かおっしゃってくだされば、もっと良いメンテができるのに・・・」と
内心思っていました。
ある日、そのお客様の奥様がご来店になり、
ご主人様がお亡くなりになった事と、今までのお礼のお言葉を頂戴しました。
その時にはじめて和光に対するご主人様の評価を聞きました。
それは、
「和光はハズレがない。何も言わずとも、すべき事を全員が知っている。」と。
それを聞いて私が思ったのは、
私が始めてのハズレだったかもしれない。ということ。
お客様に求める前に、自分で気づくべきだと猛省しました。
失礼はなかったと思いますが、
もっと出来る事があったはずだ。
他の社員ならきっとプラスαの事ができていたはずと思いました。
頭ではノンバーバルコミュニケーションの重要性や、
お客様の高い期待値、伝統の重みは理解しているつもりでしたが、
できていなかったと思い知らされました。
2年目に入り、ある程度自分はできているというおごりもあったと思います。
接客は難しいです。
でも、だからこそ楽しいと思います。
和光で深い接客をすることにより、
人間的にも成長していって欲しいと思います。