※画像 4回シリーズのラスト。娘さんを肩車しながら専門書を読みふける。
脳と身体を鍛えるのに余念なし。 ソファーには「ロボットインテリジェンス」という名の書。
豊富な知識と強い理想で発達障害児支援を行う。グループワークは約500種類も考え出したとか。
学校にも呼ばれ研修や相談を受けることもしばしば。
10年程前からこの切り口での支援を行い、効果の実感はありましたか?と質問したところ
シリーズ3回目同様「子供の発達途上なので効果は検証不能」という前提の上で
「警察沙汰は減ったよね」との言葉が印象的。
Q.これからの目標、将来どういう施設にしたいですか?
A.子どもたちが心地よく安心して楽しめる場となることが一番の願いです。
子どもたちは、それぞれの日常生活場面では対人社会的な状況を理解して
まわりの人たちと共有することがうまくいかず、
なかなか集団になじめず友だちをつくることも苦手です。
メンバー固定のグループで活動していると、時間はかかりますが、
子どもたち同士がお互いに興味関心を持つようになり親近感も高まります。
興味関心や親近感の高まりは、子どもたち同士がお互いに影響を与え合うことによる
言動の同調や模倣を引き出します。
初期的にはイタズラやインパクトの強い不適切な言動が主となりがちですが、
「あの子といっしょのチームでやりたい」、
「あの子はボールを使ったゲームだと協力してくれないから別のチームになりたい」といった、
そりの合う合わないや選り好みから、だんだんとうまいやり方や伝わりやすい言い回しといった
適応的な言動が共有されていきます。
通常の生活の中ではなかなか成り立ちにくい、
よい意味でのお互いに見る、見られる、評価する、評価されるといった機会に
子どもたちが自然と慣れ親しみ、心地よく安心して楽しむ中で
育ち合えるような支援方法を探求し体系化し
継続的に発展させていけるような職員集団を築いていきたいと思います。
Q.この仕事をしていて今までで一番うれしかったことはなんですか?
A.何か特定のできごとが一番ということはありません。
子どもたちといっしょに過ごす中で、
この仕事をしていなければ気づきもしなかっただろうと思うようなことに頻繁に出くわします。
毎日が意外性と刺激に満ち溢れていることがうれしい、楽しいと感じています。
(原文ママ)