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弊社では年に1度発行する社内報で、
社員から記憶に残る現場エピソードを収集し、社内公開しています。
その中のエピソードをご紹介いたします。
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高い技術力と接客により、ご遺族様にご満足していただけた結果、
自分の仕事に対する想いが強まったというお話です。
数か月前に旦那さまを亡くされたばかりの、
奥様である女性の方の湯灌とご納棺を担当しました。
奥様は、お体に黄疸※が強く出現し、
闘病のために髪の毛もほとんど抜けており、ニット帽をかぶっておられました。
旦那さまの遺影が近くで見守る中儀式を進め、
ご遺族である娘さま達から
黄疸をどうにかしてほしいこと
ニット帽は外したくないけど、不自然にならないようにしたいこと など
ご要望を伺い、こちらから方法の提案などやり取りと確認をすり合わせながら
お化粧を進めていきました。
強く黄色味が出ていたお肌はしっかりとカバーする必要がありましたが
黄色味をカバーしつつ、故人さまらしさをなくさないような
厚化粧感のない自然な質感で整え、
ニット帽が浮かないようにマフラーをご用意していただき
冬にお出かけをするような装いで整えることで
「髪の毛を隠す為のニット帽」と感じない提案をしました。
娘さま達に改めて故人さまのお姿をご確認いただくと
「すごくきれい、出かける前にうたた寝しているだけみたい…
この姿でむこうでお父さんに会ったら お父さん、惚れ直しちゃうんじゃない?」
と、涙を浮かべながら嬉しそうにお話されておりました。
そして、
「ありがとう、ニット帽が病気っぽい感じが出て気になっていたけど
外すわけにもいかないしと思っていて…
とてもいい提案をしていただけました」
とお言葉をいただきました。
その時に自分が提供できる技術と提案が、
ご遺族様の理想とする故人さまのお姿に重なったとき、
改めて仕事のやりがいを感じました。
※黄疸とは
血液中にある「ビリルビン」という黄色い色素が増えて、外見上黄色く見える状態です。