カリブ海最南端の島国トリニダード・トバゴ。『20世紀最後にして最大のアコースティック楽器の発明』といわれるスティールパン(steel pan)が生まれたことで知られています。スティールバンはスティールドラムともよばれ、鉄のドラム缶を改造してつくった音階をもつ打楽器。倍音(ハーモニクス)の響きをもった独特の音色は多くのミュージシャンからも愛され、ポピュラー音楽にもたびたび登場します。鉄は産業を支えるだけでなく、芸術文化にも思わぬところで貢献しているのです。