外資就活の参考に! 先輩社員が語る“外資系と日系企業の違い”

最近、よく耳にする“外資就活”という言葉。一般の就活と区別するのは、日系企業と外資系企業が大きく異なるからなのでしょうか? 今回は、外資系企業の特徴などと共に、日系企業との違いを、外資系企業で勤務経験のある先輩たちに聞いてみました。

(1)「外資系企業」とは? 日本国内の外資系企業はどの業種が多い?

経済産業省の「外資系企業動向調査」では、資本の3分の1以上が外国法人・外国人による出資である企業を「外資系企業」と定義しており、その数は3,332社(前年度比5.7パーセント増)と増え続けています。(経済産業省「平成27年度 外資系企業動向調査」。以下同)

また、国内の外資系企業を業種別に見ると、一番多いのが「卸売業(メーカー)」で、全体の39.5パーセント。「サービス業」が14.2パーセント、「情報通信業」が10.7パーセントで続き、この3業種で全体の約3分の2を占めています。
ちなみに、リクナビに掲載している外資系企業の業界も「卸売業(メーカー)」が最も多いです。リクナビからも採用情報などを見ることができますので、気になる企業があったら、ぜひ検索をしてみましょう。(2016年11月1日時点 「リクナビ2017」掲載社数より)

(2)実際に外資系企業で働いている or 働いていた社員に聞いてみた! 外資系企業と日系企業の違いは?

●職種が変わるような部署異動が頻繁にある日系企業と違い、外資系企業では自ら志願しない限り職種が変わる可能性は低いと思います。一貫して同じ職種に携わるため、専門性を高める上では良いのですが、職種を変えたくなっても、社内には自分の居場所が見つかりにくいという側面があります(外資系メーカー勤務経験者)
●日系企業と比べて、外資系企業は上下関係や組織がフランク。また、給与体系が出来高制に近く、成果に応じた報酬が得られる(外資系IT系企業勤務経験者)
●先輩社員が仕事の進め方を教えてくれる文化はなく、かといって「初めてなのでやり方がわかりません」などという言い訳も通用しません。自分で考えて自分で尋ね、自分で動く“自己責任”の下に、とにかく自分で完遂することが求められます。加えて、従来の日系企業のように終身雇用を前提とした給与制度ではないので、数年間勤めただけで辞めるケースも多く、常に次のキャリアプランを立てておく必要があります(多国籍IT系企業勤務者)
●外資系企業は、既存のルールに固執することなく、効率的であること、成果の出ることを優先的に実行するように感じる。年齢によって上下関係が生じることもないし、業務の進め方に関する細かいルールもない。担当者自身が一番良いと判断した方向で仕事を進めれば、周りがサポートしてくれる良い環境だった(外資系メーカー勤務経験者)

 

組織や部署異動や昇進の在り方、仕事を進める際の優先順位や判断基準、給与や評価の仕方といった待遇面など、外資系企業には、日系企業と異なる点がいろいろな面で見受けられます。こうした外資系企業の特徴が自分に合っているかどうかを考えてみてから、外資就活を始めたいものです。

(3)外資系企業の満足な点と不満な点は?

●<満足な点>年功序列という上下関係はなく、風通しの良い雰囲気。若手にもチャレンジの機会を与えてくれる
<不満な点>本国によって、製品ラインナップや広告方針といったルールが決められていることが多く、自由度が少ないと感じることも(外資系メーカー勤務経験者)
●<満足な点>国籍や文化など、いろいろなバックグラウンドを持っている人がいるという多様性や、自分の裁量で仕事ができること、会社の決断が速い点
<不満な点>パフォーマンス(成果)に対する評価が非常にシビアであり、期待された成果を収めることができないと厳しい人事考課が行われる点(数業種の外資系企業勤務経験者)
●<満足な点>好立地のオフィスやハイスペックなデスクワーク環境など、職場環境が良好。また、「権利を行使するのは当然」という空気があり、有給休暇や長期休暇取得といった権利を、遠慮なく当たり前に行使できる
<不満な点>組織としてルールが決まっている日系企業と違い、意思決定は直属の上司に委ねられることになり、上司個人の好みや主観による判断に納得できないまま従わなければならないこともある(外資系メーカー勤務経験者)
●<満足な点>個人の頑張り次第で、日系企業よりも高い収入が得られる実力主義なところ。若くても業務成績が良ければ発言力も増し、自分の好きな仕事ができます
<不満な点>チームプレーというよりも個人競技に近く、孤独を感じることも。特にベンチャー企業の場合は、教育制度が整っていないことも多いと思います(外資系IT系企業勤務経験者)

 

例えば「実力主義」には、裁量の大きさや、成果が収入に結び付く醍醐味(だいごみ)という側面がある一方で、人事評価にシビアであるという側面もあり、満足な点と不満な点とが表裏一体と言えます。先輩たちが語る外資系企業の両面を理解した上で、外資就活に臨んだ方が良いでしょう。

(4)経験者だからこそ言える「外資系企業で働くときに大事なこと」

●まず、きちんと自分の意見を言うこと。表情から酌み取ってもらったり、状況から察してもらったりといった、日本人同士ならではのコミュニケーションは期待できないため、自分で言葉にして伝えることが重要です。また、その際は、わかりやすく結論から話すことも大切です(外資系メーカー勤務経験者)
●一般的な日系企業の3倍くらいのスピードですべてが動いており、常に複数の業務を同時並行で進めなければならないため、ほかの社員の案件を安請け合いしないことや、上手に人に任せること、優先順位をつけて効率よくこなすことを心がけています。また、社員全員に発言力があるので、周囲を納得させて自分の意見が通る流れにすることも大事。事前にさまざまな状況を想定し、皆を納得させるロジックを組んだ上でミーティングに臨んでいます(多国籍IT系企業勤務者)
●成果を出すことと、発信すること。外資系企業は、自由に仕事をさせてくれる半面、どのようにすれば成果を出せるかを自分で考えなくてはいけないことが多いので、とにかく自分なりの工夫や、効率的なやり方で早く成果を出すのが先決(外資系メーカー勤務経験者)

 

先輩たちからは、業務を効率的に進めた上で、自分の考えや成果を積極的にアウトプットしてアピールすることを意識しているとする声が複数聞かれました。そうした姿勢が、あなたが求めている仕事のスタイルや志向と合致するかどうかも、一度、検討しておくことが大切です。

(5)これから“外資就活”を始める学生にアドバイス

●キャリアのゴールについて、イメージを見極めることが大切だと思います。「ずっと同じ企業に勤め続けるかも」という人は、中長期的に待遇が手厚い日系企業の方が向いているのでは? 「将来こうなりたい」という明確なイメージがあり、「外資系企業に入社することは、その実現のための手段」くらいの気持ちでキャリアを磨く意欲があるなら、外資系企業向きだと思います(外資系メーカー勤務経験者)
●外資系企業の中には、日系企業に近い社風や事業方針の企業もあるので、「外資系」「日系」と区別せずに、就活中はなるべくたくさんの企業の人と会って、自分がこれだと思った企業を検討すると良いと思う(数業種の外資系企業勤務経験者)

【参考記事】

英語の面接もある!? 先輩たちの”外資就活”経験談

(6)最後に

外資系企業と日系企業とではさまざまな違いがありますが、中には日系企業に近い外資系企業や、外資系企業に近い日系企業も。いずれにしても大事なのは、「その企業が自分に合っているか」「その企業で働くことで、将来、なりたい自分になれるのか」ということ。この機会に、先輩たちの言葉を参考にして考えてみましょう。

 

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