ワイテックが開発・製造しているのは、車の操作性に深く関わる「シャシー」や、車の骨格となる「ボデー」。これらを始め、ミッション・エンジン関連やブレーキ・クラッチペダルなど、多岐にわたる製品を生み出しています。
ワイテックが開発したシャシー部品に、新構造の「スマートエクスパンドビーム(SEB)」があります。車のしなやかな乗り心地と操縦安定性を高い次元で両立しつつ、低コストを実現したSEBは、一般社団法人機械振興協会の選出する第55回(2020年)機械振興賞「会長賞」を受賞しました。「地域のサプライヤーがここまでやるとは!」と審査員が驚くほどの開発を実現した原動力は、技術者たちのプロとしてのプライドです。

2年かけて到達した
加工精度0.1mmの世界

安西力弥/2008年入社/車体生技部・シャシー技術Gr

次世代のトーションビームを造りたい

スマートエクスパンドビーム(SEB)とは、車の乗り心地や運転の安定性に深く関わるシャシー部品です。マツダ様は、世界戦略車であるMAZDA3や、CX-30、MX-30などのリアサスペンションにトーションビームを載せる構想を持っていました。しかも、走りのさらなる快適さを追求するため、真ん中は細く、外に行くほど裾広がりになる次世代型トーションビームを開発したい、とのこと。そこでワイテックとタッグを組んで開発することになったのです。当社は7名のプロジェクトチームを編成。私は生産技術としてSEBの開発にあたりました。 

レーザー溶接のマニュアルを超える

通常、トーションビームはアーク溶接で行います。しかし外に行くほど広がる、複雑形状のSEBの場合、アーク溶接では熱変形する可能性が高く、強度面も不十分。そこでレーザー溶接する必要がありました。ワイテックはもちろん業界を見渡しても、全く前例のない取り組みです。レーザー溶接は、マニュアル通りにオペレートすると、お手本通り結果が出ます。しかし私たちが目指したのは、マニュアルを超えた溶接です。条件を超えなければ、SEBの規格は満足させられないのです。私たちはトライ&エラーを繰り返し、知見を重ねるしかありませんでした。 

2年間の試行錯誤の末に

私らしく
いられる場所

話しやすい雰囲気に好感を持った

役員も気軽に声をかけてくれる



一人ひとりが輝ける会社