カモ井加工紙株式会社

「くっつく」にも「はがす」にもこだわった
国内トップシェアのテープ専業メーカー
カモ井の凄さとは?

マスキングテープ
といえばカモ井、
の訳

工業用マスキングテープは、建築現場やクルマの塗装時に、塗装したくない部分をカバーするために使用するテープです。シンプルな製品ですが、これが実は奥深い。
接着する対象が金属、木材、石膏ボード、コンクリートなど多孔質だったりと幅広く、それらにしっかりと「くっつく」必要があるとともに、「はがす」ことも容易で、糊が残ったりしない、高温や低温、水気があるところでもちゃんとマスキングしてくれるなど、求められる性能は実に高度なのです。
このように、さまざまな環境や用途に対応したマスキングテープを開発、現在国内シェアトップクラスを誇るまでに成長したのです。

正宗 千鳥 ルパン
これ、
マスキングテープの
商品名です

カモ井の営業は商品の取り扱い企業や代理店のみならず、直接テープが使われる住宅やビルの建築現場、車両の塗装工場などへ出向いて、職人の感想、要望を聞き取ります。
それらの声を集約し、次の新製品へと繋げ、さらにユーザを広げるというサイクルがカモ井のスタイル。
ユニークな商品名もそれぞれの商品を担当した営業が、商品の特長を考えて命名したものなのです。
商品名ネーミングのヒミツは…
ぜひインタビューをお読みください。

 

 

MADE IN
KURASHIKI, JAPAN.

カモ井は1923年、捕虫用の「ハイトリ紙」からスタートした岡山県倉敷市の会社です。100年余りに渡る接着と剥離の技術の集積を活かし、工業用マスキングテープの代表的メーカーに成長しました。
今やカモ井のマスキングテープは世界がターゲット。和紙を使った高い機能と品質のマスキングテープは、海外では画期的な商品だったのです。
ヨーロッパやアジア各国の建築現場で引く手あまたとなっている、カモ井のマスキングテープ。その未来はどんどん広がります。

 

カモ井、3つの仕事。
その魅力をリアルな社員の声でお伝えします!

国内営業の仕事を教えてください

国内営業部は建築現場で業務を行う防水業者や塗装業者、自動車塗装業者、塗料店や代理店を対象に、工業用シーリングテープ、防水用テープ、養生用シートなどの営業を行います。建築関係以外にも工業関係、包装資材関係、農業関係と多様で、塗装・防水用マスキングテープ以外にも、布テープ、クラフトテープ、ポリエチレンクロステープ、捕虫用商材等様々。入社当時は岡山から山陰を担当していましたが、今は中国・四国の9県を担当しています。
代理店・小売店を通じたルート営業が主な業務ですが、建築資材の展示会に出展したり、競合他社ユーザーの業者を訪問したりもします。さらに当社はユーザーの声を製品改良に役立てる仕組みが徹底していて、そのデータの蓄積が大きな財産でもあります。そういったユーザの意見を聞くため、職人さんが働く建設現場に足を運ぶこともよくあり、ユーザ同士の横の繋がりから新規顧客獲得に成功することもあります。

そういった声が新商品の開発につながることもあるそうですね

はい。工業用マスキングテープ「ルパン」シリーズはそういった商品の1つで、職人さんの「よくくっついて、糊残りがしにくいテープが欲しい」という声がきっかけで、強力な粘着力、かつ剥がした際に糊がベタベタしにくいテープとして開発されました。私たちが試作品を持っていき使っていただいて意見を聞いて、研究開発にフィードバックするということが行われました。

商品名がユニークですが、どんな背景が?

工業用テープは従来型番で呼ばれていましたが、ユーザーである職人さんたちで型番まで覚えている人は少なくて「あの黄色いテープ10ケース」といった注文が多かったのです。しかし黄色いテープは競合他社にも多々あるわけで、せっかく機能の優れた当社の商品が選ばれる機会を失うのはもったいないと考え、ブランディングで差別化を図り選ばれやすくするためにこのような商品名になりました。
私も建築用マスキングテープ「千鳥」を命名しましたが、これは粘着力が弱めのテープで、千鳥のイメージに近かったのと、岡山県出身の芸人さんにあやかったということもあります。ちなみにパッケージデザインは千鳥格子です。

カモ井の働きやすさはいかがでしょう?

会社の規模は小さいですが、その分意志決定が早いことと、風通しが良いことが魅力です。
働く環境としては家族手当、住宅手当や産休・育休などの制度は充実していて、インフルエンザの予防接種が無料であるなど社員の健康増進の取り組みも行われています。
個人的には当社がスポンサーに入っているJリーグ・ファジアーノ岡山の観戦特典を利用できるというのは、ちょっと嬉しいです。

大学で学んだことがどのように活きていますか?

私が大学で学んだのは触媒に関することで、実は粘着剤など、この仕事に関係のあるテーマではありませんでした。しかし就活の面接で、専門知識よりも測定・分析や試験の基礎的な手順を知っていることが大事だと言われ、地元岡山で学部卒でも研究開発ができる数少ない企業でもあり、入社を決めました。
実際、粘着剤やテープの素材である紙の知識などは配属後にメンターである上司が1年ほどつきっきりで教えてくれ、経験を積むことができました。今は主力商品の工業用マスキングテープの改良から新製品の開発まで携わっていますが、確かに大学での実験のやり方が身についていて役に立ったと実感しています。また当社は資格取得の援助が充実していて、私も危険物取扱資格を取得できました。

テープ作りの難しさ、面白さを教えてください

テープ作りは奥深いもので、紙と糊、両方の特性を熟知しなくてはなりません。剥がれにくいけれど剥がしやすい糊、剥がしたあと糊が残らないこと、貼る対象が金属か、木材かでも糊の性能は変える必要があります。貼る対象が平面とは限らないので、紙には柔軟性と強度が求められます。つまりテープは利用される現場によって求められる要件が非常に細かく異なっており、私たちは常に現場の声を聞いてそれを製品の改良に活かしています。
今私は新製品の開発に関わっていますが、いくつもサンプルを作って基本的な機能を満たすことを確認した上で、さらに過酷な気候条件でも性能が発揮されるかなど、さまざまなテストを繰り返し、開発着手からもう1年ほど経っています。1つハードルを超えると次の壁が現れることの繰り返しですが、その試行錯誤がうまく行った時にやりがいを感じます。

今後の目標と学生へのメッセージをお願いします

新製品を世に送り出すことが今の目標です。プロに選ばれる「もの」には大きな知の集積があります。そこに私の知見も加わるわけで、ものづくりの仕事としてこれほどの喜びはありません。
学生の皆さんにも、私のようにものづくりを通じて研究することの楽しさをぜひ感じて欲しいと思います。

カモ井製品の海外での評価やシェアは?

西本:カモ井のテープは工業系から捕虫関係、mtまで広く海外展開を行っていて、近年大きく売上を伸ばしています。
特にヨーロッパでの支持を厚くいただいています。当社の製品は和紙を使うことでテープが薄く仕上げられ、細かい用途に応える豊富な機能という品質の高さが評価されています。

仕事の流れはどのようになっていますか?

西本:2ヶ月に1~2回、1週間程度の海外出張があります。通常の商談以外に現地展示会への出展も多く、その準備・資料づくり・綿密な下調べと、帰国してからは受注に向けての課題の洗い出しをします。出張で出会った顧客とメールやオンラインミーティングで会話をし、受注に向けた活動を行っています。

吉田:私は社内で、その受注した案件の輸送や経理処理に関する事務作業を行います。カモ井はタイに生産拠点を持っているので、そこに送る原材料の輸出事務や、作られた製品の輸入事務も行います。海外とはメールのやりとりが主です。国によっては現地関税の減税を行うために、日本と輸出国の間で利用できる経済連携協定があるかを調べて、日本商工会議所に登録を行ったりすることもあります。

印象的なエピソードを教えてください

西本:1月にドイツの「アンビエンテ」という世界からバイヤーが集まる展示会で出会ったチリの大手文具サプライヤーとの商談が9月にやっとまとまり、先頃商品を出荷しました。当社の商品は、価格は高めですが高品質ということで、それが認知されたのが嬉しかったです。反対に一度は出荷できたインドの市場では低価格のものしか受け入れられず、出荷が停まってしまったこともあります。しかし、そのようにさまざまな国の状況に応じて策を練って、マーケットの開拓に挑むことも、海外営業の仕事の醍醐味だと考えています。

吉田:コロナ禍の時にリモートワークが導入された当初は苦労しました。当時は資料も紙のものが多く、出社しないとできない仕事もありました。とにかく資料をデータ化し、クラウドに上げて部署全体でいつでもどこでも見られるようにして、今で言うDX化を凄いスピード感で進めたのです。海外とのやりとりはメールが主なのも幸いして、仕事への大きな影響は出ずに済みました。感染症や自然災害も多い昨今、このようなDX化は重要だと実感しましたし、いち早くリモートワーク用のパソコンや携帯を支給した会社としての対応の速さも印象に残っています。

国際部の仕事に必要な資質やスキルはなんですか?

西本:英語力は日常会話と普通に読み書きできるレベルであれば良いと思います。それより仕事上必要な専門用語を学ぶ意欲が大切です。会話も専門用語も先輩が教えてくれますし、1~2年は仕事をしながら語学が学べる、くらいの気持ちでいれば大丈夫です。

吉田:語学力に関しては営業と同様です。ただ貿易事務は手続きやドキュメントが複雑で、学ぶべきことは多いです。私は先輩や取引業者、時には商工会議所の人とも会話して学んできました。そういった何でも訊ける環境とネットワークが当社にはあるので、成長しやすいと思います。今はさまざまな国の複雑な関税の仕組みを理解して最適解を見つけるという、謎解きをできた時の達成感がやりがいにつながっています。

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