メインで手がけるのは、パワーリフトゲートシステム、パワースライドドアシステム、電動パーキングブレーキシステム、ウインドレギュレータやドアラッチ等のコンポーネントを集約したドアシステムなど。ハイレックスの車載システム製品の頭脳をつかさどるECU(電子制御ユニット)のハードウェア設計です。
用途・目的に応じ、マイコンやメモリなど半導体チップ、電源部やコンデンサなど電子部品を基板上に的確にレイアウト。センサとのI/O、マイクロモータ/アクチュエータを駆動する回路との接続、エンジンコントロールユニットとのネットワークといった様々な要素を考慮しながら、最適な電子回路を設計します。
特に車載ECUに求められるEMC(電磁環境両立性)評価とノイズ対策、また国内外の各種電子規格の認証取得に必要な適合性評価とドキュメンテーション、機能安全への対応といった関連業務までカバーします。
電動化、ADAS(先進運転支援システム)、コネクテッドといったカーテクノロジーのトレンドを支えているのが、ECUによる電子制御システムです。
ハイレックスでは、ウインドやドアなどの遠隔操作システムをECUでコントロールするなどシステム化を推進しており、電気電子系のエンジニアは、先頭に立ってプロジェクトを牽引するミッションを担っています。
特に車載ECUには、零下の寒冷地から灼熱の砂漠まで、あるいは山道やオフロードといった過酷な温度帯や振動下での走行を含めて、どのような環境でも安全確実な作動と耐久性が求められます。設計者は厳格なスペックを満たす必要があり、電子回路設計のなかでも高度な分野ですが、それだけ高い山を登って頂上を制する達成感を得られます。
自分の設計したECUが、大勢の人が乗るクルマに搭載され、窓やリフトゲートの開閉などに使われるのです。自分や家族がユーザーとして操作することもあれば、街で誰かが使っているのを目にすることもあって、人びとの役に立っていると肌で感じ取れるのも、この仕事ならではの醍醐味でしょう。
制御ソフトや製品のメカに対する知見も習得できますし、国内・海外のパートナー企業と協業する機会も増えています。半導体やシステムの世界は加速的な進化を続けているだけに、アンテナを伸ばすほどに触発されて、どこまでも技術を究めていけます。