めっきの
専門家になる
という選択。
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研修もかねて1年は製造現場でめっきの加工の工程を体感。そのあと配属されたのが、この事業開発課です。お客様からの「こういうものが作りたい」という依頼を受けて、試作してみるのが今の仕事です。主に手掛けているのはスマホの内部で使われている基板や半導体。配線部分がめっきで作られているんですよね。素材、厚さ、配線の幅などの条件を提示されて、あれこれ試していくのですが、そこは配線の幅20ミクロンの世界…簡単じゃありません(笑)ましてや誰もまだやったことがない工程や条件を1から考えていくのです。「今日はこの条件!」、「明日はこの手順で!」とコツコツ試してベストをたぐり寄せていくことになります。成功すれば基板の処理能力UPに繋がる…そう思うと力が入りますよね。
試験結果をまとめてお客様に報告し、試作品を見てもらい「いいモノができましたね!」と褒めていただけるのは、やっぱり最高です。たとえ、試作品としていいモノができても、次は社内で量産できるかの検討が待っています。開発には長ければ2~3年かかります。残念ながら入社3年目の僕にはまだ量産化を実現した経験はありません。それでも「自分たちが新しい技術を創りだしている」という手応えはひしひしと感じます。僕たちの会社で加工された基板は、EVやスマホなどに使われています。やっぱり街を歩いていても「あのスマホはウチで手掛けた基板が入っているモノだ!」と一人で誇らしく感じます…自分たちの仕事は社会の役に立てているんだな、と。
会社の借り上げ寮を利用しているですが、なんと家賃が月1万円で住めるんです!広めのワンルームマンションで、周りには同僚や先輩も住んでいるので、遊ぶときにも便利。「今日はAくんの部屋で飲んでるよ?」などと誘われたりで楽しく過ごせています。
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品質保証にもいろんな仕事があるのですが、私の場合はお客様から相談された製品トラブルや現場から調査依頼のあった加工不良の発生原因を調べ、対策していく仕事を担当しています。クレーム担当?と思われるかもしれませんけど、ご連絡いただけるお客様は意外と穏やかですよ…まあ、なかなか原因がわからず改善できないとお叱りを受けることもありますが(笑)。原因を突き止めるにはまず現場に行ってみることです。生産履歴を調べて、トラブルがあった製品をメッキした日を確認。その日の生産ラインで何かトラブルがなかったかを調べます。その上で、製品自体を顕微鏡などで細かく調べていきます。それでもわからない時は、現場のライン長などみんなに改めて聞き込みです。「そういえばあの日は…」と思わぬヒントが見つかることもあるんですよね。
車機械のセッティングや不調、工程、条件など原因は様々。それを見つけ出せた時は、やっぱりスッキリするというか、おもしろいんですよね。不具合の原因を突き止めて、再現実験をしてみて裏付けまで出せた時は、「できた!」とうれしくなります。…ですが分析室では再現できても、現場でやってみると再現できなかったりことも珍しくないのですが(笑)。この仕事を任された当初は、原因を見つけるなんてベテラン社員じゃないと難しいんじゃないか…と思いました。実際初めの内は、何から手をつけていいかわからず、毎回先輩に聞きながら進めていました。そんな私が1年経って振り返れば、20件くらいは不良の原因を突き止め解決できているんです。原因がわかれば、お客様にも喜んでいただけますし、現場にも喜んでもらえる。そうやって不良品を減らすことで、生産性の向上に繋がり、数字として見えるくらい会社の利益にも貢献できる。やりがい、ありますよね。
先輩や上司も話しやすく、ある程度自分なりに考えて動き、つまづいたら気兼ねなく相談にいける雰囲気があります。現場のみなさんも話しやすくて、今ではとくに用事がなくても世間話をしにいくくらいです。そうやって仲良くなるほど仕事も進めやすくなりますよ。
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担当しているのは、車載の内装部品の品質保証です。お客様からクレームがあった際の窓口となって改善策を決めていくのが仕事です。この部署では、仕入れ先に樹脂の部品をつくってもらい、ここでめっき加工してからお客様に納品する一貫生産を行っています。だから問題の原因が社内にあるのか、あるいは樹脂の金型など仕入れ先側にあるのか…会社をまたいで探求しなくちゃいけません。仕入れ先も20社以上ありますから自然といろんな人と接していくことになります。難しいのはどの現場も、目の前のものづくりに忙しく、なかなか思うようにことが進まないこと。自分は客先にいてピリピリした中で、原因を調べようと連絡しているのに、そんな切迫感が相手に伝わってなかったりもしますから(笑)大事なのはやっぱり現場に直接行って顔を合わせて話すこと。こちらの温度感も伝わりますし、人間関係ができてきて「あの人が困っているなら…」素早く対応してもらえたりするんです。
車載部品はスイッチ、ボタンなど小さなモノが多いのですが、タッチパネルが増えた中でもやっぱり直感的に使えて信頼できる物理ボタンのニーズは根強いですね。特に印象に深かったのは、自動車メーカーから直の仕事で高級車種のフロントパネルを一体成型で作る依頼。実際の車作りの現場にお邪魔して品質への細かな要望をお伺いした時には、発表前に実物のクルマを見られたり…思わず興奮しましたね。この会社は大会社ではない分「やりたい!」といえば、どんどん仕事をまかせてもらえる風土。僕の場合は毎日同じ仕事をするよりも、毎日違う課題を持って動いていくほうが楽しいんです。よりよいものをつくるために、誰にどう動いてもらって実現するか…そんな人と接してものづくりの課題をクリアする仕事を極めていきたいですね。
自分の部署は、社内でもとりわけ社員同士の距離感が近く、普段から談笑していることが多いんです。だから仕事の話をする際にも話しやすく、お願いもしやすい!コロナ禍になる前は週に3回くらいは会社の誰かと飲みにいくほどでした。今でも月に何度かは行ってます。