株式会社TDEC

新型車のボディ用プレス金型の設計企画から製造、生産ラインへの据付調整まで、メーカー各社から信頼を得て単なる金型づくりに止まらず自動車づくりに貢献。例えば、未だ紙の図面を使う企業も多い中、2010年に全工程を3次元ソリッド設計へ移行。さらに、3年かけ「部品パターン標準化」のデータベースを構築し、数値入力など簡単な手順で作図が可能になりスピードは半減。図面ミスは80％超の大幅減となり品質向上に加え、納期短縮にもつながっています。また、金型づくりの最終工程は人の手でミクロン単位の歪みを調整する“匠の技”が必要。Hondaグループ内での技能検定にも積極的に参加し、今後も技術力に磨きをかけ業界をリードしていきます。

モノづくりは、思い通りにいかないことの連続です。隣り合う部品とどう連結させるかの兼ね合いや、ユーザーのプレス機のたわみや経年変化など、様々な要因が影響するので、何度も試行錯誤を繰り返す必要があります。例えば設計でも机上検討だけで完結せず、現場・現物・現実を見て判断・調整・交渉を行い、次々に出てくる課題に対して打開策や意見を講じます。しかも、道を究めるのに10年以上かかるなど、大成するまでは長い道のりです。そんな中で育ったTDECの社員の“タフさ”は、大手メーカーとの共同プロジェクトなどでも他社から一目置かれるほど。製品が形になり、全世界に波及していく裏には、技術者の不屈の精神が欠かせないのです。

「ドリームプランプロジェクト（通称ドリプロ）」という取り組みでは、【会社をより良く】していくための提案が誰でもできます。過去には新たな金型構造を発案し、メーカーからも承認された提案のほか、「匠No.1を決めたい！」という声から仕上最強職人決定戦を実施。上位は30年来のベテランを差し置き、若手が制覇する結果でした。　また、業務外ですが会社公認の部活動は社員全体の約4割が参加。クラブハウスで模型工作部がミニ四駆を年甲斐も無く走らせる光景なども見られます。仕事でもプライベートでも、日頃から社員一人ひとりが主体的に動き、仲間と一体となることで、“金型屋らしくない金型屋”を目指し、邁進しています。