これが私の仕事 |
乳牛の夏バテ対策。餌の組合せや添加物で暑熱ストレス軽減を目指す 暑い、だるい、何も食べる気がしない・・・。ヒトだけではなく牛も夏バテになります。乳牛の場合、餌を食べなくなると乳量も減ってしまうので酪農家にとっては大問題です。私は、乳牛の暑熱ストレス軽減を目指した研究をしています。嗜好性の良い添加物を餌に混ぜ込んでみたり、消化の良い物を食べさせてみたり、あの手この手でなんとか夏を乗り切ってほしいという思いで研究しています。私のほうが夏バテで倒れそうな毎日ですが、私の至らない部分を現場の方がそっとサポートしてくれていたり、牛達が美味しそうに餌を食べているのを見ると、今日も頑張ろうという気持ちになります。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
1年をかけた仕事の濃度や色の移り変わり 仕事の濃度や色の違いを感じる時、この仕事が好きだと思います。私は今、乳牛の暑熱ストレスに関する研究をしているので夏が試験本番です。夏の数か月は試験のために牛舎に何度も足を運び、試験を中心にして1日が回っていきます。そして試験が終わると秋は集めたデータの解析で実験室をバタバタ動き回ります。冬は解析したデータをまとめて研究所内や学会で発表します。そして春になると、周りの方々にアドバイスをいただきつつ次の実験計画を練ります。仕事にはそれぞれ固有のサイクルがあると思いますが、私はこの研究所での1年をかけて感じる仕事の濃度差や色の移り変わりが好きです。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
自分がやってきたことを最も評価してくれた場所 私は学生時代に「内モンゴル草原の羊放牧システム」について研究していました。理系と文系を横断したような研究で、一般的な白衣を着た研究のイメージとは程遠く、泥だらけになりながら現地で羊と戦う研究生活でした。ですから就職活動中「うちではあなたのような知識や経験の研究者は求めていない。他の部門で受け直して」と言われたことも何度かあります。そんな泥だらけの私を良しとしてくれたのが農研機構でした。農研機構は、食と農に関する総合研究機関であり、様々な領域が融合した時に生まれるものを想像して研究できる場所です。私にとってここ以上の仕事場は無いと、数年経った今でも思っています。 |
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これまでのキャリア |
平成27年4月 九州沖縄農業研究センター畜産草地研究領域研究員
平成31年4月 畜産研究部門家畜代謝栄養研究領域精密栄養管理ユニット(旧名)
令和4年4月 現職 |