株式会社早川書房

業種	出版
本社	東京

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先輩社員

雑誌編集部（ミステリマガジン）/書籍編集部（国内フィクション）
M・K（46歳）

【出身】慶應義塾大学法学部政治学科卒
【年収】非公開

これが私の仕事	『ミステリマガジン』と国内ミステリ小説の編集業務創刊60年超の歴史を誇る、国内外のミステリを様々な角度でご紹介するミステリマガジンの編集と、そこで連載した作品の書籍化が私の仕事です。古今のミステリを読者のみなさまに提供していくとともに、新しいミステリの未来を作っていければと考えています。具体的には、雑誌の特集を考えて、相応しい執筆者に依頼して、取材して、まとめて、翻訳短篇等掲載の際は版権を取って、原稿を集めて、さらに小説連載の予定を組んで、打ち合わせをして、たまに取材をして、原稿を集めて……を隔月ペースでエンドレスです。そして連載でたまった原稿を書籍化するのですが、それぞれ中身を校正しつつ、カバーや帯、プロモーションなどを考えます。その合間に映像化の打ち合わせをしたり、海外版のチェックをしたり、作家さんに帯同したり、宴会幹事をしたりします。

だからこの仕事が好き！一番うれしかったことにまつわるエピソード	大好きな作品と読者の架け橋になれること「天才か～！　知ってたけど！！　フンガ～！！！」と鼻息荒く、まだ作家さんと自分以外誰も読んでいない原稿を握りしめて、それを自分の手で読者のみなさまにお届けできる喜びに震える夜が何度もあります。自分で言うのもナンですが、別にそんなすぐに最高ですとか言う安い女なわけじゃないんですよ？　さらにその作品の素晴らしさが多くの人に伝わって、重版したり、映像化したり、賞を獲ったりという格別の喜びもあります。高殿円さんの『トッカン　特別国税徴収官』が連ドラ化したときや、皆川博子さんの『開かせていただき光栄です』が本格ミステリ大賞を受賞したときなどは、作家さんや同僚たちや他社の担当編集者と抱き合って祝杯をあげました。ちなみに雑誌では、天才か～の原稿取りに加えて、完売御礼も嬉しかったです。「SHERLOCK」様々です。

ズバリ！私がこの会社を選んだ理由ここが好き	ミステリの老舗！学生時代、推理小説同好会というところに所属していまして、年間だいたい600冊くらい読むのですが、そのうちの半分はポケミスかミステリ文庫かＮＶ文庫（いずれも早川のレーベル）でした。そして学生時代にもっとも衝撃を受けた本の１冊が、早川から出た皆川博子さんの『死の泉』。まさかその十年後に皆川さんを担当させていただけるとは思ってもいませんでしたが……。とにかく好きな本がたくさん出ている会社だったので、自分もまたそういう本を作りたいと考えました。またこれは入社してからのことですが、作家さんに依頼をするときに、ウチはミステリが強いですとはっきり言えて、その作家さんにも思い入れをもっていただけることがあるのがいいところです。蛇足ながら、学生時代にミステリマガジンで少し書評を書いていて、親しみもありました。

これまでのキャリア	2000年入社海外ミステリ・文芸書籍（５年）→ミステリマガジン・国内ミステリ・文芸書籍（14年・現職。2009～2013年同誌編集長）

この仕事のポイント

	趣味・プライベートシーンを楽しくする仕事
	忍耐力と集中力が必要な仕事
	その道のプロと呼ばれる人と一緒に進める仕事
	新しい動きに敏感になり、幅広い知識が身につく仕事
	ヒトの気持ちを理解し、相手に合わせた対応がとれる人向きの仕事

先輩からの就職活動アドバイス!

なぜその会社を選び、入社したら何をしたいのか。必ず訊かれます。出版社なら、どんな本を出していて、どんな本が売れているか押さえましょう。編集希望の場合は、何をどれだけ読んでいて、どんな本を作りたいかが大事です。答えは具体的であるほど望ましい。他社の本が好きでも構わないのですが、じゃあそっちの会社に入ってはと言われない対策が必要です。売れるかどうかという視点があるとなお良いですね。また編集は渉外が多いので、人当たりが良いほうが有利です。