株式会社小野寺鐵工所

気仙沼では、昔から産業の一つとして「船の修理」が発達してきました。電装や油圧、無線、冷凍装置等様々な業種がある中で、私たちは創業以来、エンジンや機械や機器類の販売や修理、更には漁業に使われる漁撈機械の自社開発などを手がけてきました。船舶の機械というのは乗組員の命に直結しますから、販売して終わりということはまずありません。トレーサビリティをきちんとし、メンテナンスの相談を受けながら、いわば「かかりつけ医」のようなお付き合いがお客様と続いていきます。震災後は船舶だけでなく、さまざまなプラントや産業機械の設計・製造・販売にも対応。現在ではその比率は売上高のほぼ半分を占め、会社の成長を牽引しています。

本年４月、市内に本社社屋と自社工場を新築。以前と比べ敷地が3倍、床面積が1.5倍の広さとなり、作業環境と効率を改善し付加価値の高い仕事を目指します。来年4月、気仙沼に新しい造船所「みらい造船」が完成します。「みらい造船」内にも新工場を建設し舶用工事部門の業務拡大を目指す予定です。船の仕事は「みらい造船」内で、プラント、産業機械、設計開発の仕事は新しい自社工場で業務を行います。皆さんには色々な活躍の場を用意しますので、入社後1年間は各部署での実習を通し自分に合った仕事を見つけ、1から技術を学びながらプロの技術者になって下さい。一人前ともなれば、国内はもとより海外の現場で活躍する場面も多くあります。

震災からの会社復興と歩調を合わせ、待遇や制度の改善にも努めてきました。確定拠出年金401kや育児休業、介護休業などの導入もその一環。また、資格制度も導入しました。船舶部門であれば舶用機関整備士(1～3級)、建築関係では建築士や建築施工管理技士、管工事施工管理技士など、私たちのビジネスにはさまざまな資格が関係しています。中には資格がないとできない業務もあるため、制度の導入によってモチベーションアップを図り、多くの社員に資格を取得してほしいと考えています。そして専門性を高め、自分流にクリエイティブな仕事をアレンジして、楽しみながら会社の成長に寄与していってもらうことを期待しています。