当社は出力35万kW×2基の発電設備を有し、山形県で火力発電による発電事業に取り組み40年以上。
山形県の年間消費電力量の約半分に相当する電気を、株主である東北電力を通じ各工場や家庭などに供給しています。発電エネルギーの源となるのが、経済性と安定供給性に優れた「石炭」です。当社は十分な環境対策を進めるとともに、燃焼後の石炭灰を100%有効利用するなど先進的なリサイクルにも力を入れています。
発電方式には火力や水力、原子力、再生可能エネルギー(再エネ)などありますが、当社は石炭を燃料とする火力発電をしています。石炭は経済性と安定供給性を合わせ持つ重要なエネルギー資源であり、出力をコントロールすることが容易な火力発電は、天候によって発電量が左右される再エネ由来の電気の需給バランスを調整し、再エネの拡大を支え、電力を安定的に供給するため大きな役割を果たしています。また、当社では低炭素社会実現へ向け、一部石炭の代替に木質バイオマス燃料を活用しCO2排出量削減に努めているほか、長期的には発電事業者が求められる環境負荷軽減等への対応も踏まえ、将来の設備形成について様々な可能性を検討しています。
企業理念「地域と共生するエネルギー企業」のもと、電力の安定供給を通じて地域の人々のライフラインを支え、自然と調和し地域と共に発展することを目指しています。石炭は燃焼後約10%が灰となって残りますが、排出分の全量有効利用を実現している火力発電所が少ない中、当社は全量有効利用しているほか、過去に埋立てた石炭灰も有効利用し、先進的な石炭灰リサイクルへの取り組みにより、地域環境の保全に努めています。また、1986年より地域美化活動を継続していることや、賑わいある美しい港町の景観づくりのため発電所のライトアップを行ったり、地域文化の向上へ貢献するためコンサートを開催するなど、地域活性化にも力を入れています。
電力の安定供給には、技術者による設備の運転監視とメンテナンスが重要です。発電所はボイラー、蒸気タービン、発電機のほか、大型のファンやポンプ、ベルトコンベヤを含め大小合わせ1,000台を超える機器で構成されています。定期点検等によるメンテナンスや適正な運用管理によって高効率発電を維持することが第一であり、社員一丸となってコミュニケーションを密に連携しながら、日々の管理や点検・保修にあたっています。また、突発的な事態にも柔軟な対応が求められます。東日本大震災の時には電力供給に対する使命感を強く持ち、自動停止した1号機、定期点検中だった2号機も早期に発電を再開し、地域に明かりを灯すことができました。
事業内容 | (1) 火力発電による発電事業
(2) 産業廃棄物の処理事業 (3) 発電設備の運転受託事業 など |
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設立 | 1973年4月2日 |
資本金 | 255億円 |
従業員数 | 115名(2018年3月末) |
売上高 | 381億7300万円(2018年3月期) |
代表者 | 代表取締役社長 千葉秀樹 |
事業所 | 本社:山形県酒田市宮海字南浜1番19 |
沿革 | 1973年4月 会社創立(東北電力(株)50%・住軽アルミニウム工業(株)50%出資)
1974年1月 公害防止細目協定締結 1974年10月 建設工事着工 1977年10月 1号機運転開始 1978年10月 2号機運転開始 1981年3月 石炭転換計画発表 1981年10月 公害防止協定改定 1982年3月 石炭転換工事着工 1982年5月 住軽アルミニウム工業(株)解散、2号機工事中断 1984年9月 石炭焚1号機運転開始 1987年7月 東北電力(株)100%出資となる 1989年4月 2号機転換工事再開発表 1990年3月 2号機転換工事再着工 1992年6月 石炭焚2号機運転開始 2011年5月 木質バイオマス燃料使用開始 2015年4月 緑綬褒章受章 |
ホームページ | http://www.sakata-power.co.jp/ |