これが私の仕事 |
そもそも編集って何、というと 隔月刊のSF専門文芸誌『SFマガジン』の編集を軸に、フェアやネットマガジンの企画、国内作家を担当して小説の編集もしています。「編集」についてもう少し詳しく言うと、どんなコラムや小説を誰に書いてもらうかという企画、電話やメールを使っての執筆依頼、必要であれば打ち合わせ。無事書いてもらえることになったら〆切を設定、原稿が届いたら文章のチェックと入稿作業、初校刷り(ゲラ)を出して校閲さんに読んでもらって著者への問い合わせ、戻ってきた赤字を反映して、再び精読……というのを繰り返し、雑誌や本を作ります。作業が終わって見本が出てきてからの、プロモーションや原稿料計算も仕事のうちです。他にも雑誌の場合、作家イベントを取材したり、アニメの特集なら監督や声優にインタビューしたりと、記者としての仕事も多いです。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
種まきから収穫までを楽しめる 入社したてのころに「編集者はひとりひとりが一国一城」と言われたことがあるのですが、5年ほど働いてみて、あらためてその意味を噛み締めています。早川書房の場合、企画ごと、作家ごとの担当編集は基本的に1名なので、良くも悪くもすべてが自分の腕次第ということに。そのぶん良い原稿をもらえたときや、企画が話題になったり、ちゃんと売れるものが作れたときの喜びは本当に大きいです。あとはすごく素朴に、自分が大好きな作品や作家を仕事にできるのは楽しいですね。入社のきっかけになったチャック・パラニューク『ファイト・クラブ』の復刊を担当できたときは夢かと思いましたし、雑誌で伊藤計劃特集の担当をしたときも相当に気合いが入りました。他部署も力を貸してくれるので、結果さえ出せれば好きなことが好きなだけできる仕事と思います。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
読者としての憧れ、あとは勢い 大学で文芸ジャーナリズム系の講義を多く受けており、もともと本もたくさん読んでいたので、就職志望も息をするように出版業界に絞られました。とくに早川書房はほぼ文芸・ノンフィクション専門の憧れの出版社でもあり、入れるかどうかはともかく企業説明会や集団面接で会社を訪れるのを楽しみにしていた覚えがあります。ほとんどファン目線……。
「会社を選んだ理由」というのも何か不遜な感じがしますが、選考が丁寧だったので安心できたというのはあったと思います。エントリーシートの文字数も多いですし、試験や面接でもとにかく本に関する知識や熱意を試され続けるので、そのぶんこちらも身が入っていったと。次はどんな課題が来るのかと楽しみにしていたら、いつのまにか最終選考までいっちゃった感じです。なんというか、勢いって大事ですね。 |
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これまでのキャリア |
新卒採用で、大学では継続的なサークル活動やアルバイトはとくにしていませんでした。この年の編集部採用は自分だけだったので、よく言われる「就活はサークルやアルバイトの経験が大事」というのは嘘です。たぶん。 |