豊橋信用金庫

工業と農業を両輪としたモノづくりの地である東三河。ここでは、日本のモノづくりを支えるのは名もなき小さな町工場なのだと言う事を、肌身で実感できます。1個数円の部品から得られる利益は数銭、それを何千・何万とつくり事業を営む。そういう企業にとって、融資を伴う投資は大きな勇気が必要です。財務的に本当に余力がある？機械を買っても需要が先細りになったら？投資を回収するにはどれくらいの時間がかかる？高いコンサル費用を払う余裕などない中小企業の方々のメインバンクとして、いつも隣で支え必要な助言を提供するのが私たちの仕事。単にお金を扱うだけでなく、海外進出やM&Aなど企業の大きな転換点に立ち会う事だってあるのです。

とはいえ私たちの仕事は、華々しいものばかりではありません。令和元年入庫の藤井君の場合、原動機付自転車でお客様を訪問することから1日は始まります。集金に伺った先でお預かりする、シワだらけのお札に人の営みを感じることもあれば、「融資してもらって入れた機械のおかげで助かってるよ」とお役に立てたと実感することもできる。店舗での書類作成や、お客様の情報整理も大切な仕事。ふとした立ち話から提案が生まれることもありますから。職員同士で情報を共有する中で、共通するニーズがあれば海外ビジネスセミナーや、企業同士を結び付けるビジネスフェア、次世代経営者のための勉強会など、地域全体の活動も企画・実施しています。

営業1名が担当するのは、平均で300件ほど。最低でも月に一度、中には毎週お伺いするお客様もあります。これほど密度の濃いコミュニケーションが可能なのは、担当エリアが平均半径500～600mと物理的な距離が近いから。しかし心の距離を近づけるためには、金融・経営のプロとして知識を磨き続ける必要があります。そのための研修は充実しており、入庫後3年目には、経済ニュースで耳にする「企業格付」の意味や仕組みを理解。財務状況も自分の言葉で説明できるようにもなります。中小企業診断士やファイナンシャルプランナーなどの資格取得も支援。お客様のために、地域のために自分を高めたい、そんな仲間たちの集合体が「とよしん」なのです。