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「働く」を考えるためのリクナビ流自己分析 |

自分の長所や短所、興味、関心が整理できなければ、卒業後の仕事やキャリアを考えることは難しい。 なぜなら、「どんな仕事に興味があるのか」「社会に生かせそうな力は何か」「何にやりがいを感じるのか」といった疑問に対する自分なりの答えが、仕事選びの基準やイキイキと働く原動力になるからだ。自分の長所や短所、興味、関心を客観的に整理するのが自己分析。自分に合った仕事・キャリアを考えるために、まずは自分を知ることから始めよう。


すぎむら・たろう●キャリアデザインスクール「我究館」会長、TOEIC(R)Test/TOEFL(R)Test /英会話/中国語コーチングスクール「プレゼンス」会長、株式会社ジャパンビジネスラボ代表取締役社長。慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業後、住友商事、損害保険会社を経て、1992年「我究館」ならびにジャパンビジネスラボを設立。2003年、ハーバード大学ケネディ行政大学院修了。95年に上梓した『絶対内定』シリーズは現在に至るまで多くの就職活動生に支持されるロングセラーとなっている。
自分の価値観や自分の望む人生の方向性、強み・弱み――学生の皆さんで、これらをわかっているという人は多くないのではないでしょうか。誰でもない自分のために、自分が納得のいく仕事・会社を選び出す。そのためには、自分がどんな人間なのか、どんなことで幸せを感じるのか、こだわりやなりたい人物像など、自分なりの価値観を見つけ出すことが必要です。自分のことがわからなければ、たくさんの業界・会社の中から、自分に合う会社は探しにくく、偶然の出合いを期待せざるを得なくなります。また、就職活動のみならず、社会に出てからも「自分のものさし」を持たずして充実や幸せを感じることは難しいもの。自己分析とは、人生や就職における「自分のものさし」を明確にしていくことなのです。

今、日本は大きな転換期を迎えています。経済のグローバル化により、世界中の企業による地球規模の競争(メガコンペティション)が進む中、日本の人口は減り、日本経済は縮小し、新興国がますます元気よくなっていきます。2010年より、日本企業は有能な人材を求め、中国人をはじめハングリーで勤勉な外国人を大量に採用し始めました。日本国内でも、今後ますます、有能な人材とそうでない人材の間で収入面での格差が広がっていくでしょう。
このような社会では、「普通の大人になれればいい」という考えは通用しません。これまでと違い、外国人との競争が強いられ、世界で通用することが求められているのですから。例えば、英語ができて外国人の中で物怖じせずリーダーシップをとれる人と、英語が話せず緊張してしまう人。それでも昔はほぼ同じ給料がもらえましたが、これからはそういうことはないでしょう。語学もできない、対人能力も低い、ほかに専門性もないでは、高い収入をもらえない以前に、外国人にどんどん仕事を取られてしまいます。そういう時代に突入してしまったのです。
このように、世界がどう変化しようとしているのかをとらえなければ、社会の中でどのように生きていきたいのかというテーマの自己分析はできません。メガコンペティションの中、日本は2005年以降、初めての人口減、経済縮小を迎えました。そんな時代に自分はどう生きていくのか、自分の望む生き方を実現するためにどんな方法をとるのか――早々に結論を出す必要はありませんが、大学入学とともに意識し始めるべきでしょう。私が知っている大学1〜2年生には、世界で活躍する人材を目指し、すでに1年生のうちにTOEIC(R)Testで900点をとり、海外に行って外国人の中でリーダーシップをとる経験を積んでいっている人がたくさんいますよ。
これからは、これまでほど会社名や大学名は大きな意味を持たなくなるでしょう。それよりもその人自身が、どれだけ世界で通用する人物なのかが問われてきます。プレーヤーとして、さらには組織のリーダーとして、マネージャーとしてどれだけ人を動かせるか。より一層実力がものを言う時代になる。このことを理解し、大学生活では、勉強に加えて、語学の習得や海外経験、リーダー経験を積み、世界で通用し、世界をよりよい状況に導ける人材を目指すべきだと思います。日本の人口が減り、経済が縮小する一方で、中国、インドを筆頭にアジア経済は今後ますます拡大していきます。日本国内だけでなく地球レベルで活躍できる人材になることで、オールアジアの一員として、アジアの成長に貢献することもできるでしょう。この世の中の大きな変化をチャンスととらえ、ひるまず、前向きに挑戦していきましょう。

自己分析の目的は、決して「面接で何を言うか」「エントリーシートにどう書くか」を考えることではありません。自分の本音を知り、弱み・強み・価値観を客観的に把握するために行うものです。例えば広告業界に興味があるからといって広告業界に合わせた自己分析をする。それでは自分を客観視して本音を追究できているとは言えません。客観視ができていない人は、思考力や発想力、人間関係を構築する力、リーダーシップなども期待できないと企業は判断するでしょう。
自分の弱さやつらかった過去に目をつぶり、「人に言える表面的な自分」だけを分析しようとしても、自信を失うだけです。自分ととことん向き合い、弱点や恥部も見つめることで、等身大の自分も、これからの可能性も自覚することができるのです。そして、自分の欠点を認めた上で今後の努力を決意する。そのような「発展途上の自分に対する自信」が持てれば、自分にも人にも虚勢を張らなくなり、気持ちがぶれなくなるのです。
今の自分が育まれたのは、「一生懸命だったこと」「つらかったこと」など、ある出来事だけが要因ではありません。家族との関係性や幼いころ、小学校、中学校、高校、大学、それぞれの時期に経験したことなど、これまでの人生を流れでとらえて価値観を把握してください。
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