ビジネスの現場においては、世代やバックグラウンドが異なる上司や同僚、取引先と一緒に仕事を進めていくため、お互いを理解し、信頼関係を築くことが円滑に仕事を進めるポイントになる。なぜなら、信頼し合った関係であればあるほど、安心して仕事を任せることができるからだ。信頼関係を構築するためには、密なコミュニケーションを取り、相手を理解することが重要だが、それを助けるのがビジネスマナー。「ビジネスマナーは大人として知っておくべき一般常識・セオリーであることがほとんどです。基本的なマナーを身につけている人は周囲からの信頼が上がり、仕事をしやすくなります。一方で、マナーに欠ける社会人は、自分自身だけでなく所属する会社の品格・品質にまで損害を与えかねません」(中河先生)。 ただし、初めて社会人と接する際には、マナーを意識すればするほどぎこちない行動をしてしまいがち。まずは、「相手に不快感を与えない」ことが最低限のマナーだと意識して行動してみよう。そのためにおさえておきたい5つの心構えを紹介するので、ぜひ理解してインターンシップやアルバイトに臨んでほしい。
「人とのコミュニケーションは『あいさつに始まり、あいさつで終わる』と言われるほど大切なものです」(中河先生)。あいさつはビジネスの基本。ハキハキとしたあいさつは、上司や同僚はもちろん、取引先にも安心感を与え、仕事をスムーズに進めるきっかけとなる。出社時の「おはようございます」というあいさつから、退社時の「お先に失礼いたします」というあいさつまで、場面に合わせてはっきりと大きな声であいさつをしよう。
「これも人として最低限守りたいルールです。時間を守れない人への信頼はゼロに等しいものです」(中河先生)。時間を守るのは仕事でもプライベートでも当然のマナー。出社時間はもちろん、会議に出席する際や取引先を訪問する際は、時間に余裕を持って行動しよう。万が一遅れる場合は必ず連絡し、お詫びと理由、そして「○分後に着きます」と到着時間の見込みを具体的な数字で伝えよう。
仕事はチームで行うことがほとんど。一人ひとりがメンバーの進捗状況を把握し、フォローし合うことで遅滞・ミスなく仕事を進めることができる。そのために重要になるのが、ビジネスシーンで「ほう・れん・そう」と呼ばれる「報告」「連絡」「相談」だ。「指示された仕事ができあがったらすぐに指示を受けた人に直接報告するのが原則です。時間がかかるものは中間報告をしてください。不明な点は自分で勝手に判断せず、確認・相談をしましょう。自己判断で対処すると思わぬ失敗を招きかねません。また、困ったこと、失敗したことはすぐに報告・相談して指示を仰ぎましょう。さもなければミスが拡大するばかりです。上司は部下の仕事を一つひとつ細かく見ることはできないので、聞かれる前に自分から進んで上司や同僚に働きかけるようにしましょう」(中河先生)。
丁寧なコミュニケーションを行うことで信頼が得られ、スムーズに仕事を進めることができる。話をする際は相手を敬う気持ちを忘れずに、敬語や言葉遣いもなるべく間違った表現を使わないようにしよう。「時間が無制限にあるわけではないので、用件は簡潔に伝えましょう。そのために、話す内容はあらかじめまとめ、自分自身で理解しておくことが重要です。話すときは、まず結論を言い、そのあとに理由、経過の順で話すと明解に伝えられます」(中河先生)。 一方、話を聞くときは必ずメモを取ること。わかった気になっても、後から聞きもらしや理解不足に気づくことがあるので、忘れてはいけない情報は必ずメモし、疑問や不明点があればその場で質問しよう。復唱確認することでより正しく理解できる。「『聞く』のではなく『聴く』意識を持つことが重要です」(中河先生)。
机の上やその周辺など、執務スペースが整っていると、必要なものがすぐに出せ、仕事をスムーズに進められる。また、個人情報保護や機密保持のためにも書類・情報の整理は必要不可欠。「仕事がデキる人の机は整っています。退社前には机の上を整え、書類や情報は会社のルールに従い、厳重に取り扱いましょう。些細なことが大きなトラブルに発展することがあります。定期的に片づけ・清掃を行うことも忘れずに」(中河先生)。
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